犬の蛋白漏出性腸症(PLE)|原因・診断・治療から、再発を防ぐまで

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担当医師のご紹介
二子玉川院 消化器内科獣医師 杉本 太一

二次診療施設で消化器内科医として診療に従事してきました。
これからは身近に相談できる消化器内科医として、皆さんのお悩みを一緒に解決していきたいと思います。

下痢はしていないし、食欲もある。

なのに、健康診断の結果を見た先生から「アルブミンが低いですね」と言われた。

あるいは、何ヶ月も下痢が続き、ようやく「蛋白漏出性腸症です」と診断された。

診断に至る経緯は違っても、知っておきたいことは共通しています。

まず知っておいていただきたいのは、蛋白漏出性腸症はひとつの病名ではないということです。「腸からタンパク質が漏れている状態」の総称であり、必ずその状態を引き起こす原因があります。原因によって、その後の経過は大きく変わります。

この病気は、見た目の症状だけでは進み具合が分かりません。下痢が止まっても治っていないことがあり、元気も食欲もあるのに治療が必要な場合もあります。診察のたびに検査値が上下すると、一喜一憂しがちです。数字の意味が分からず、戸惑うこともあるでしょう。

この記事では、原因の見分け方、診断と治療の進め方、家庭で確認したいこと、寛解後の再発までをまとめています。検査値の読み方も、そのなかでお伝えします。

アルブミンが低いままにしてはいけない理由

蛋白漏出性腸症では、低栄養に加え、血栓や胸水・腹水など、命に関わる合併症が起こることがあります。血栓ができた場所によっては急変し、胸やお腹に水が多くたまると呼吸が苦しくなることもあります。元気に見えても、アルブミンが低い原因を調べ、早めに治療を始める必要があります。

蛋白漏出性腸症を引き起こす主な3つの原因

腸のリンパ管が拡張する場合、腸に慢性的な炎症が起きている場合、そして腫瘍がある場合です。この3つは重なって存在することもあります。

469頭の症例をまとめた論文では、リンパ球形質細胞性腸炎(慢性の腸の炎症)が66%、リンパ管拡張症が58%に認められました。合計が100%を超えるのは、両方を併せ持つ犬が多いからです。

また、蛋白漏出性腸症の犬では、腸内細菌のバランスや、細菌が作る物質の変化も報告されています。腸内細菌との関係は、後ほど詳しく説明します。

腸リンパ管拡張症|脂質制限に反応しやすい

腸のリンパ管が拡張し、タンパク質を含むリンパ液が漏れ出す状態です。脂肪を制限する食事療法によく反応し、良好な経過をたどる犬もいます。リンパ管そのものに問題がある原発性と、炎症などに伴って起こる続発性があります。

好発犬種として、ソフトコーテッド・ウィートン・テリア、マルチーズなどが挙げられています。

慢性炎症性腸症|免疫を抑える治療が必要になることがある

腸の粘膜に慢性的な炎症が起きている状態です。食事療法に反応する例が多いものの、反応しない場合は免疫を抑える治療が検討されます。

先ほどの論文に含まれる蛋白漏出性腸症の犬では、ヨークシャー・テリアが最も多く、次いでボーダー・コリー、ジャーマン・シェパード、ロットワイラーが多く報告されていました。

消化管型リンパ腫|悪性度や発生部位によって治療と経過が異なる

腫瘍が原因の場合は、化学療法が中心になります。そのため、原因を確かめることが重要です。

リンパ腫にはさまざまなタイプがあり、悪性度や発生部位によって治療への反応が異なります。大腸のリンパ腫には、化学療法によく反応する例も報告されています。当院でも、大腸のリンパ腫と診断された7歳の犬が、化学療法の開始から1週間で消化器症状と画像上の病変が消失した例があります。

→ 詳しくは 胃腸リンパ腫による蛋白漏出性腸症(PLE)の症例

当院では、リンパ腫と診断した場合、まず悪性度と治療の選択肢を説明します。高グレードのリンパ腫は進行が速く、抗がん剤を使っても経過が厳しいことがあります。ただし、見通しはリンパ腫のタイプや治療への反応によって異なります。

抗がん剤には注射薬と内服薬があり、悪性度や体調に合わせて選びます。効果が出るまでの時間や、副作用の種類・現れる時期も薬によって違います。当院では、副作用について別の資料も使いながら説明しています。

治療では、生活の質を改善し、調子よく過ごせる時間を増やすことを重視しています。得られる効果と体への負担を、ご家族と一緒に考えます。

蛋白漏出性腸症では、アルブミンの値と症状から病気の状態を確認する

原因が何であっても、腸の壁を通してタンパク質が血液の外へ漏れ出ている点は共通しています。アルブミンというタンパク質も影響を受けるため、血液中のアルブミンの値が、病気の状態を知る指標になります。

健康な犬でも、腸から少量のタンパク質が失われます。蛋白漏出性腸症ではその量が大きく増え、体内で作る量では補えなくなると、血液中のアルブミンが下がります。

元気でも、下痢がなくてもアルブミンは下がる

タンパク質が小腸の広い範囲から漏れ出ていても、便のかたさや回数には変化が表れないことがあります。腸の粘膜が壊れていなくても、細胞と細胞のすきまを通って漏れるためです。

実際に、消化器症状がまったくなく、別の目的で受けた血液検査で見つかる例があります。当院にも、歯科処置の術前検査をきっかけに消化器の診療につながった7歳の小型犬がいました。下痢も嘔吐もなく、食欲も元気もある状態でした。

→ 詳しくは 無症状の蛋白漏出性腸症(PLE)を疑う症例(歯科から転科)

症状がないまま、健康診断などで低アルブミン血症が見つかることは珍しくありません。その後に症状が現れる場合もあるため、今の元気さだけで判断せず、原因の検査と定期的な経過観察を続けます。

血液検査の数字が意味するもの

アルブミンの値は、腸から漏れている量だけを表す数字ではありません。肝臓で作られる量と、腸などから失われる量のバランスに左右されます。腸のどの範囲から、どの程度漏れているかも関係します。

腸から失われる量を、肝臓で作る量では補えなくなると、血液中のアルブミンが低下します。

そのため、以前の検査では基準値内でも、その後に低下することがあります。前回まで漏れる分を補えていた可能性もあり、検査値だけで発症した時期までは判断できません。

アルブミンが低下すると、胸水・腹水やむくみが出ることがある

アルブミンが1.5 g/dL前後を下回ると、お腹に水がたまる腹水、胸に水がたまる胸水、足のむくみなどが現れることがあります。ただし、症状が出る値には個体差があります。

これらは、アルブミンの低下によって起こる変化です。アルブミンには血管の中に水分をとどめる働きがあり、不足すると水分が血管の外へ漏れ出します。

なお、先ほどの469頭をまとめた論文では、診断時のアルブミンの中央値は1.49 g/dLと報告されています。

当院ではまず2.3 g/dLを目指し、症状と副作用も見て判断する

治療を始めると、多くの飼い主さんから「いつ正常値に戻りますか」と尋ねられます。

アルブミンの基準値は、病院の検査機器によって異なります。当院の基準値の下限は2.3 g/dLなので、まずはこの値を目指します。

ただし、治療では「アルブミンの値」「症状」「副作用」の3つを合わせて判断します。

数値を上げるために強い副作用が出てしまう治療は、良い治療とはいえません。また、アルブミンが基準値に戻っても、症状が落ち着いていなければ、十分に治療できているとは判断しません。

3つとも良好な状態を目指しますが、病状によっては完全には整わないこともあります。その場合は、症状と副作用の負担を考えながら、無理なく続けられる治療を探します。

1回の検査値だけで判断しないことも大切です。アルブミンは脱水などの影響でも変動するため、2.3 g/dLから2.2 g/dLになっても、それだけで悪化したとは限りません。下がり続けているのか、横ばいなのか、上がっているのかを、症状と一緒に確認します。診察ごとの数値を記録しておくと、変化を把握しやすくなります。

アルブミンが低くても、蛋白漏出性腸症とは限らない

アルブミンが下がる原因は、腸だけではありません。肝臓で作る力が落ちている場合や、腎臓から漏れている場合のほか、出血、栄養不足、副腎などの病気でも低下します。複数の原因が重なっていることもあります。

そのため、診断には、ほかの原因がないか確かめる検査が必要です。なかなか診断がつかないと感じるかもしれませんが、原因をひとつずつ除外することも診断の一部です。

蛋白漏出性腸症の診断|原因を確かめるまでの流れ

診断では、まず腸以外にアルブミンが低下する原因がないか調べ、腸からタンパク質が漏れている可能性を判断します。そのうえで、腸のどの病気が原因なのかを調べます。詳しく調べるには、腸の組織を採取する検査が必要になることがあります。

まず、腸以外の原因がないか確かめる

尿検査でタンパク質が漏れていないかを調べ、肝臓の機能を確かめます。ホルモンの病気を除外し、便の検査で寄生虫や感染の有無も確認します。

超音波検査も行います。腸の粘膜に白い筋のように見える高エコー像は、腸リンパ管拡張症を疑う手がかりです。症状がなくても画像から分かることがあります。

腸の組織を調べ、原因を詳しく確かめる

リンパ管拡張症、慢性炎症性腸症、リンパ腫は、見た目や血液検査だけでは区別しきれません。原因を詳しく確かめるために、腸の組織を採取して顕微鏡で調べる検査を検討します。

組織を採る方法には、内視鏡を使う生検と、お腹を開いて採る開腹生検があります。それぞれに利点と負担があり、病変の位置や体調に合わせて選びます。

内視鏡では、届く範囲の消化管から複数の組織を採取できます。開腹生検に比べて体への負担が少なく、日帰りで行える場合もあります。ただし、小腸には内視鏡が届かない部分があります。

開腹生検では、内視鏡が届かない部位や、お腹の中のリンパ節も調べられます。一方で、腸の壁を切り取って縫い合わせるため、採取できる数には限りがあります。検査後の入院が必要になり、縫った部分がうまくふさがらないなどの合併症にも注意が必要です。

どちらの方法が適しているかは、事前の超音波検査などで判断します。

病変が内視鏡の届かない場所に限られている場合などを除き、多くは内視鏡で採取できる範囲の組織から診断を進められます。

内視鏡では、検査中に別の問題が見つかることもあります。当院では、断続的な下痢で来院した10歳の犬の胃に異物が見つかり、そのまま内視鏡で摘出できた例があります。

→ 詳しくは 偶発的に胃内異物を併発していた蛋白漏出性腸症(PLE)の症例

内視鏡検査で気になる麻酔と費用

内視鏡検査では、麻酔への不安を相談されることがよくあります。麻酔のリスクをゼロにはできませんが、術前検査で体の状態を確認し、その犬にとっての検査の必要性と負担を検討します。リスクが高い場合は、試験的な治療を進めるか、麻酔を専門にする獣医師のいる施設での検査を提案することがあります。

費用についても、ご家族の考えや事情を踏まえて、検査を受けるかどうかを相談します。

状態に応じて、確定診断の前に食事療法を始める

「まだ詳しい検査をしていないのに、もう治療を始めるんですか」と驚かれることがあります。診断してから治療するという順番と、逆に見えるためです。

蛋白漏出性腸症では、体の状態を見ながら、検査と食事療法を並行して進めることがあります。

慢性炎症性腸症では、組織を調べて炎症が確認されても、どの食事や薬が効くかまでは分かりません。治療を試し、その反応を確かめる必要があります。食事療法は体への負担が比較的少なく、効果が得られる犬も多いため、内視鏡検査に先立って試すことがあります。

先ほどの無症状の犬でも、この方法で進めました。確定診断のための内視鏡検査はいったん見送り、低脂肪食を始めたところ、4週間でアルブミンの値が上がりはじめました。

食事療法で反応が得られなければ、内視鏡検査など、次の検査を検討します。食事への反応も判断の材料になります。

当院では、元気と食欲があり、著しい痩せや体重減少がないなど、食事の効果を待てる状態かを確認します。超音波検査で、腸のしこり、腸の壁の構造の崩れ、著しい薄さや粘膜の乱れ、周囲のリンパ節の強い腫れといった、高悪性度のリンパ腫を疑う所見がないかも調べます。これらを総合して、食事療法から始めるかを判断します。

体調が悪い場合や、高悪性度のリンパ腫が疑われる場合は検査を急ぐ

体調が著しく悪い場合や、超音波検査で高悪性度のリンパ腫が疑われる場合には、食事療法の効果を待つ余裕がないことがあります。その場合は、麻酔のリスクも踏まえ、早い段階で内視鏡などの検査を勧めます。

「すぐに内視鏡検査をしましょう」「まず食事を試しましょう」のどちらにも、判断の理由があります。気になるときは、なぜその順番で進めるのかを主治医に尋ねてみてください。説明を聞くことで、待つ間の不安はかなり減ります。

蛋白漏出性腸症の治療|食事療法を中心に

蛋白漏出性腸症の治療では、原因にかかわらず食事の調整を重視します。特に、リンパ管からタンパク質が漏れる場合は、脂肪の制限が重要です。

慢性炎症性腸症では、脂肪の量に加えて、食物繊維やタンパク源も調整します。腸内細菌に働きかけるプロバイオティクスやプレバイオティクスなどの整腸剤、炎症を抑える薬を組み合わせることもあります。

リンパ管拡張症で市販の低脂肪療法食では反応が不十分な場合には、手作りの超低脂肪食を検討します。リンパ腫が原因であれば、食事や併存する腸の病気への治療に加え、抗がん剤による治療を行います。

脂肪を減らすとリンパ管の圧が下がる

食べ物に含まれる脂肪のうち、長い鎖の構造を持つ長鎖脂肪酸は、腸で吸収されたあと、リンパ管を通って運ばれます。このとき、リンパ管を流れる量が増え、内側から圧力がかかります。

リンパ管が拡張している犬では、脂肪によってリンパの流れが増えると、タンパク質の漏れが悪化することがあります。そのため、必要な栄養とエネルギーを確保しながら、脂肪の量を調整します。

低脂肪食は、エネルギーに占める脂肪の割合で比べる

脂肪の量を比べるときは、食事から利用できるエネルギーに占める割合を使います。このエネルギーを代謝可能エネルギー(ME)と呼びます。研究では、脂肪由来のエネルギーが20%未満の食事を低脂肪食として扱った例があります。

これは、パッケージに書かれた脂質の重量割合とは異なります。必要な脂肪制限の程度は犬によって違い、さらに制限した超低脂肪食が必要になる場合もあるため、主治医に確認して選びます。

一般のフードに「脂肪ひかえめ」と書かれていても、治療に必要な制限を満たすとは限りません。フードの名前や表示だけで判断せず、主治医に相談してください。

慢性炎症性腸症では、タンパク質を細かく分解してアレルギー反応を起こしにくくした加水分解タンパク食や、これまで食べたことのないタンパク源を使った食事を選ぶこともあります。

リンパ管の拡張が併存する割合は、調べた犬や検査方法によって異なります。慢性の消化器症状があり、腸の壁全体を採取して調べた64頭では59%、低アルブミン血症を伴う慢性炎症性腸症の犬では76%という報告があります。こうした併存も考え、実際には脂肪の制限と組み合わせることが多くなります。

手作りの超低脂肪食は、必ず専門家に設計してもらう

市販の療法食で十分な反応が得られない場合は、さらに脂肪を減らした手作り食が選択肢になります。食材を自己流で組み合わせず、獣医師や栄養の専門家と相談して内容を決めます。

手作り食で注意が必要なのが栄養面です。栄養科を受診した58頭の蛋白漏出性腸症の犬を調べた研究では、受診時に食べていた手作り食は、すべてが栄養的に不完全であり、修正が必要でした。

不足しやすいのはカルシウムやビタミンDです。

手作り食で必要な栄養を満たすには、専門的な計算が必要です。「手作りなら何でも体によい」と考えて長く続けたり、厳しく脂肪を制限する必要があるのに脂肪の多い食材を選んだりすると、治療に支障が出ます。

当院では、手作りの超低脂肪食は、市販の低脂肪療法食だけでは病状を抑えられない場合など、必要な犬に限って選びます。

命に関わる病状を抑えるために、まず厳しい脂肪制限を優先する場合もあります。ただし、栄養の偏りが続くと、皮膚や被毛の状態が悪くなり、骨が弱くなることもあります。食事への反応だけでなく、栄養面の確認も欠かせません。

最初の食事で反応しなくても、別の食事で改善することがある

最初に試した食事で改善しなくても、食事療法が効かないとは限りません。脂肪の量やタンパク源を変えることで、反応が得られる場合があります。

先ほどの58頭を調べた研究でも、栄養科を受診する前に、60%が超低脂肪の手作り食、59%が低脂肪食、43%が加水分解タンパク食を試していました。複数の食事を試したうえで、専門的な診療につながっています。

食事を変えてもアルブミンが上がらないと、自分の与え方に問題があったのではと不安になるかもしれません。何をどのくらい食べたか、便や食欲に変化があったかを主治医に伝え、次に試す食事を相談してください。

食事の効果を待てる状態であれば、すぐに免疫を抑える薬を強める前に、食事を見直すことがあります。体調が悪化している場合は、検査や薬の治療を急ぐ必要があるため、主治医が状態を見て判断します。

慢性炎症性腸症では、可能であれば少なくとも3種類の食事を試すことが推奨されています。当院でも、体調が安定していて試せる場合には、複数の食事を検討します。

次の食事は、それまでに食べたものと治療への反応を参考に選びます。脂肪の制限やステロイドが効いていたか、まだ試していない食事があるかなどを確認します。

蛋白漏出性腸症の薬物治療|ステロイドは必ず使うわけではない

食事療法だけで落ち着く犬もいます。一方で、炎症を抑える治療が必要な犬には、当院でもステロイドを勧めています。使うかどうかは、原因や病状、食事への反応を見て判断します。

ステロイドと聞いて不安になるのは自然なことです。どんなときに、何のために使うのかを知ると、治療について考えやすくなります。

食事療法だけで落ち着く犬がいる

日本で行われた33頭の研究では、超低脂肪食による管理を受けた27頭のうち23頭(85%)が食事に反応しました。アルブミンの中央値は1.5 g/dLから2.3 g/dLへ上昇しています。

すべての犬に薬が必要なわけではありません。

ステロイドは腸の炎症を抑えるために使う

腸の慢性的な炎症が原因の場合は、その炎症を抑える必要があります。そのために使うのがステロイドです。

ステロイドは免疫の働きを抑えて炎症を鎮め、タンパク質の漏れを減らすことを目指します。食事療法は漏れの原因となる脂肪を減らし、ステロイドは漏れを起こす炎症に作用します。役割が異なるため、どちらか一方があれば、もう一方は必要ないということではありません。

ステロイドの副作用には、水をよく飲む、食欲が増す、筋力が落ちる、毛が抜ける、感染しやすくなるといった変化があります。血液検査で肝臓の数値や血糖値が上がったり、超音波検査で胆のうの変化が見つかったりすることもあります。

家庭で気づけない変化もあるため、使用中は定期的な診察と検査が必要です。主治医が効果と副作用を確認し、病状が落ち着いたら量を調整していきます。

副作用への不安は自然なものです。ただ、この病気で特に避けたいのは、炎症を抑えられず、タンパク質が漏れ続けることです。

免疫抑制薬の追加は、治療への反応を見て判断する

ステロイドで反応が不十分なとき、別の免疫抑制薬を追加することがあります。

31頭を対象とした研究では、ステロイドだけで治療した17頭と、別の免疫抑制薬を併用した14頭を比較しました。アルブミンが目標値に達するまでの日数にも、死亡率にも、統計的に意味のある差は認められませんでした。

この結果は、併用に意味がないことを示しているわけではありません。最初から強い治療を重ねても、必ずしも良い結果につながるとは限らないということです。治療の強さは、その犬の反応を見ながら決めます。

ステロイドを自己判断でやめてはいけない理由

症状が落ち着いたあと、ステロイドは少しずつ減らしていきます。一般的には、数週間ごとに段階的に量を減らす方法がとられます。

自己判断でステロイドを急にやめないでください。これは最も大切な注意点です。

理由は2つあります。ひとつは、長く使っていたステロイドを突然やめると、体が自分でホルモンを作る働きが追いつかず、大きく体調を崩すことがあるためです。もうひとつは、薬で腸の炎症を抑えている間に服用をやめると、症状が戻りやすいためです。

「元気になったから、もう大丈夫だと思って」。診察室でよく聞く言葉ですが、元気に見えることだけでは、薬をやめてよいとは判断できません。

抗菌薬を安易に使うことは勧められていない

慢性炎症性腸症に対して、原因を確かめずに抗菌薬を試す治療は、現在は勧められていません。腸内細菌のバランスを長く乱す可能性や、耐性菌の問題があるためです。感染症が確認された場合など、別の理由で必要になることはあります。

蛋白漏出性腸症で不足する栄養素|ふるえやけいれんの原因になることも

腸での吸収に影響を受けるのは、タンパク質だけではありません。ビタミンやミネラルも不足します。

下痢の病気で、なぜふるえやけいれんが起こるのか。その理由にも、栄養素の不足が関わっています。

カルシウムとビタミンDが不足する

腸でうまく吸収できなくなると、カルシウムやビタミンDが不足します。

血液中のイオン化カルシウムが減ると、筋肉や神経の働きに影響が出ます。体がふるえる、顔をしきりにこする、けいれんを起こすといった症状が現れることがあります。

なお、ヨークシャー・テリアは、ほかの犬種に比べて低マグネシウム血症・低カルシウム血症を起こすリスクが9.2倍高かったという報告があります。

腸の病気と神経の症状が関係しているとは、気づきにくいものです。ふるえやけいれんが見られたら、腸の病気とは関係がないと思わず、担当の獣医師に伝えてください。

ビタミンDは、足りない分を補えばよいという単純なものではなく、多すぎても体に害があります。市販のサプリメントを自己判断で与えず、必ず検査を受けながら補ってください。

不足したビタミンB12を補う

蛋白漏出性腸症の犬では、ビタミンB12(コバラミン)が不足することが非常に多く、その割合は43〜75%と報告されています。ビタミンB12は小腸の終わりの部分で吸収されますが、この病気では、その部分がうまく働かなくなるためです。

195頭を対象とした観察研究では、コバラミンを補充していた犬は、死亡リスクが低いことと関連していました。ただし、この研究だけで、補充によって生存期間が延びると断定することはできません。

栄養素の不足も、治療で対応する項目のひとつです。補充を処方された場合は、症状がなくても主治医の指示に沿って続けます。

後半で紹介する、慢性腎臓病を併発した犬でも、コバラミンの低下が確認され、補充が行われています。

腸内細菌と蛋白漏出性腸症の関係

蛋白漏出性腸症では、腸内細菌の構成や、腸内細菌が作る物質に変化がみられます。当院でも、腸内細菌はこの病気と密接に関係し、重要な要因である可能性が高いと説明しています。

腸の病気と聞くと、腸内細菌が気になる方もいると思います。ここでは、現時点で分かっていることと、まだ分かっていないことを分けてお伝えします。

腸内細菌のバランスは乱れやすい

炎症性の蛋白漏出性腸症と診断された38頭と、健康な47頭を比較した研究があります。

腸内細菌のバランスの乱れを数値で表すディスバイオシス指数は、蛋白漏出性腸症の犬で中央値0.4、健康な犬で−2.0と、統計的に明確な差がありました。細菌の内訳を見ると、胆汁酸を体に必要な形に変える菌などが減り、大腸菌が増える傾向がみられています。

検査だけで原因や治療が決まるわけではない

当院では現在、ディスバイオシス指数などの腸内細菌の検査は行っていません。

腸内細菌の構成とともに、細菌が作る代謝産物についても研究が進んでいます。

研究で腸内細菌の変化が確認されても、それだけで個々の犬の病気の原因や、どの治療が効くかまで判断できるわけではありません。

腸内細菌への対応も、食事療法や必要な薬と組み合わせて考えます。

糞便微生物叢移植(FMT)|当院で検討する場合と限界

健康な犬の腸内細菌を病気の犬に移植する方法の研究が進んでいます。

慢性の腸の病気がある39頭を対象とした研究では、28頭に反応がみられましたが、そのうち8頭は効果が長続きしませんでした。また、もともとの腸内細菌の乱れが強い犬ほど、反応が悪かったと報告されています。乱れが強いほど効くわけではありません。

この研究は慢性の腸の病気を対象としており、蛋白漏出性腸症だけを調べたものではありません。すべての犬に効く治療ではなく、効果の持続期間なども研究が続いています。

当院では、食事療法、薬、整腸剤などの治療で十分な反応が得られなかった場合に、FMTを検討します。

一方、免疫力が大きく低下している犬や、強い免疫抑制治療を受けている犬には適さないと考えています。実施を検討する際は、期待できる効果、安全性、費用を個別に確認します。

プロバイオティクスは補助的な位置づけ

プロバイオティクスで症状が改善したという報告はありますが、食事療法や必要な薬の代わりにはなりません。栄養科を受診した58頭のうち、40%がプロバイオティクスを使用していました。

与える場合は、主治医に相談してください。服用中の薬との組み合わせを確認する必要があります。

蛋白漏出性腸症で注意したい血栓症

蛋白漏出性腸症では血液が固まりやすくなり、血栓ができることがあります。症状がないまま見つかる場合もあります。

血栓は症状が出ないまま起きていることがある

蛋白漏出性腸症では、血液が固まりやすい状態(凝固亢進)になることが知られています。

腸からは、アルブミンだけでなく、血液が固まりすぎないように調整するタンパク質も失われます。ただし、血栓ができる原因はそれだけではないと考えられています。全身の慢性的な炎症やビタミンKの吸収障害、血小板の集まりやすさ、血管の障害など、複数の要因が重なって起きると整理されています。

過去の報告では2.6〜5.5%、全頭を検査した研究では13.6%に血栓

血栓の頻度は、調べ方によって報告される数字が異なります。

過去の論文を集計した国際的なコンセンサスでは、蛋白漏出性腸症の犬1,798頭のうち46頭(2.6%)に血栓症が報告されています。先ほどの469頭をまとめた論文でも、26頭(5.5%)に血栓塞栓症が認められました。

22頭すべてを計画的に検査した研究では、3頭(13.6%)に血栓が見つかりました。

その3頭のうち2頭には、血栓に伴う症状がありませんでした。症状だけでは、血栓の有無を判断できないことが分かります。

研究ごとに対象や検査方法が違うため、これらの数字を単純には比較できません。ただし、症状が出た犬だけを数えた報告では、血栓の発生を見逃している可能性があります。

犬と猫の抗血栓療法に関する国際的なコンセンサスでは、蛋白漏出性腸症は血栓症の高リスク疾患に分類されています。そのうえで、消化管出血などのリスクが治療の利益を上回ると判断される場合を除き、すべての蛋白漏出性腸症の犬に抗血栓療法を推奨しています。

ただし、実際に薬を使うか、いつまで続けるかは、その犬の状態を見て主治医が判断します。

当院では、血液が固まりすぎるのを防ぐタンパク質、アンチトロンビン(AT)の働きを外部検査で調べ、低下している場合に抗血栓薬を使います。ATを測定していない場合も、アルブミンが低い犬では使用を検討します。

薬を終了する目安は、アルブミンが基準値内で1〜2ヶ月安定していることです。ただし、これは当院での判断の目安です。実際の開始・終了は、出血などのリスクも踏まえて主治医が決めます。

治療がうまくいけば、固まりやすさは改善していく

血栓の話に不安を感じた方に、治療後の変化についてもお伝えします。

治療の前後で血液の固まりやすさを詳しく調べた研究では、治療に反応した犬で、血液が固まりやすい状態である凝固亢進の解消が確認されました。

血液が固まりやすい状態が、必ず続くとは限りません。腸の病気の治療に反応すると、血液の状態も改善する可能性があります。

そのため、治療を続けることと、定期的に検査を受けることの両方に意味があります。

すぐに病院へ連絡してほしい変化

家庭で次のような変化に気づいたら、様子を見ずに病院へ連絡してください。

  • 急に呼吸が速くなった、苦しそうにしている
  • 後ろ足が急に立たない、冷たい、強く痛がる
  • 突然ぐったりして動かない
  • 体のふるえ、けいれん

お腹に水が多くたまり、呼吸が苦しそうだったり、苦しくて眠れなかったりする場合も、急いで連絡してください。

たぶん大丈夫と思う程度の変化でも、この病気の治療中であれば、病院へ連絡していただいて構いません。

蛋白漏出性腸症は寛解後に再発することがある

治療で症状や検査値が落ち着いても、再発することがあります。炎症性の蛋白漏出性腸症を調べた研究では、寛解した42頭のうち19頭が2年以内に再発しました。落ち着いたあとも、食事療法と経過観察を続けることが大切です。

飼い主さんにとっては、治療で落ち着いたあと、どう生活を続けるかも大切です。

治療では、症状と検査値が落ち着く「寛解」を目指す

寛解とは、病気そのものがなくなった状態ではありません。治療によって腸からのタンパク質の漏れが抑えられ、症状と検査値が落ち着き、その状態を保てていることをいいます。

蛋白漏出性腸症では、タンパク質が漏れる原因を取り除けるとは限りません。慢性の炎症やリンパ管の拡張とは、長く付き合うことが多くなります。そのため、治療を不要にすることよりも、治療を続けながら普段どおりに暮らせる状態を保つことが治療の目標です。

アルブミンについても、当院ではまず2.3 g/dLを目指しながら、症状と副作用を一緒に確認します。数値だけを追わず、愛犬が安定して過ごせる治療を続けることが大切です。

寛解したあとも、再発への注意は必要です。

寛解した42頭のうち19頭が、2年以内に再発した研究がある

75頭を対象とした研究では、寛解に到達した42頭のうち19頭(45%)が、2年以内に再発しました。

診断から再発までの中央値は209日、寛解から再発までの中央値は84日でした。寛解から再発までの期間の中央値は、約3ヶ月だったということです。

関連していたのは食事療法を続けられたかどうか

この研究では、再発した犬としなかった犬で、何が違うかも調べています。統計的に有意な差が認められたのは、食事療法を続けられていたかどうかでした。

一方で、選り好みが強く、療法食を食べてくれない犬もいます。食事療法を続けたくても続けられないことは、この病気の治療の難しさのひとつです。

当院では、別の食事を試したり、必要に応じて食欲増進剤を併用したりします。

それでも食べられない場合は、同じ食事にこだわらず、食事療法を見直して薬による治療を中心にすることもあります。食べられない状態を我慢させず、主治医に相談してください。

再発後に、もう一度寛解する犬もいる

同じ研究では、再発後に再び寛解した犬についても報告されています。

再発した犬の約半数が、二度目の寛解に至っています。

一度落ち着いた症状が戻ると、もう駄目なのではと感じる飼い主さんは多くいます。しかし、この研究では、再発しても再び寛解する犬がいたことが分かります。

この研究でのアルブミンの中央値は、診断時1.67 g/dL、寛解時2.90 g/dL、再発時2.17 g/dLでした。再発時の中央値は、診断時よりも高い値でした。

数値の低下を早く見つけられれば、対応する方法はあります。そのために、定期的な検査を続けます。

蛋白漏出性腸症の生存期間|数字を読むときに知っておきたいこと

すべての犬に当てはまる「蛋白漏出性腸症の余命」という数字はありません。

生存期間の数字を読むときは、どのような原因や重症度の犬を調べた研究なのかも確認する必要があります。

研究で報告された数字を、そのまま愛犬の経過に当てはめることはできません。

報告されている生存期間は、研究によって大きく違う

これまでに発表された8つの研究で報告された生存期間の中央値は、1.0ヶ月、2.2ヶ月、5ヶ月、5ヶ月、8.4ヶ月、16ヶ月、18ヶ月、28ヶ月でした。

さらに、専門診療を受けた58頭の研究では、生存期間の中央値は1,661日(約4年半)と報告されています。追跡できた55頭のうち64%が生存していました。

生存期間が大きく異なる背景には、原因や治療への反応、研究の対象となった犬の違いがあります。

原因が違えば、進み方も治療への反応も違う

蛋白漏出性腸症は、さまざまな原因で起こります。

食事療法に反応する犬と、反応しない犬では、経過が大きく異なります。日本で行われた33頭の研究では、食事療法に反応した群は、追跡期間の中央値が575日に達した時点でも、生存期間の中央値には到達していませんでした。一方、免疫抑制薬を必要とした犬や、反応しなかった犬の群では、生存期間の中央値は432日でした。

原因も治療への反応も違う犬をまとめた数字だけでは、目の前の1頭の経過は分かりません。

研究ごとに対象となる犬も違います。たとえば1,661日という数字は、栄養科で診療を受けた犬を調べた結果です。すべての蛋白漏出性腸症の犬を代表する数字ではありません。

なお、445頭をまとめた報告では、蛋白漏出性腸症に関連した死亡は54.2%でした。決して軽い病気ではありません。同じ論文では、炎症性腸疾患(IBD)の死亡率13〜18%と比較し、蛋白漏出性腸症を単なるIBDの延長として考えるべきではないと述べています。区別して捉える必要がある状態です。

犬種による違いも報告されている

国内の研究では、柴犬やパグなどで腸のT細胞リンパ腫のリスクが高いことが報告されています。ただし、犬種だけでリンパ腫かどうかを判断することはできません。

英国の7施設で195頭を調べた観察研究では、パグの生存期間中央値は104日、それ以外の犬種では895日でした。これは、その研究に参加した犬の集団での結果です。

理由はまだ完全には解明されていませんが、パグに特有の腸の病態が関係している可能性が指摘されています。

柴犬やパグであることだけを理由に、厳しい経過になると決まるわけではありません。アルブミンの低下や長引く消化器症状がある場合は、犬種による傾向も踏まえ、原因を確かめることが大切です。

原因によって異なる蛋白漏出性腸症の経過|当院の症例から

原因によって経過がどう違うのか、当院で診た犬の例をご紹介します。同じ蛋白漏出性腸症でも、見つかり方や治療後の経過は異なります。

症状がまったくないまま見つかった例

7歳のマルチーズは、歯科処置の術前検査をきっかけに、消化器の診療につながりました。下痢も嘔吐もなく、食欲も元気もあり、消化器症状はまったくありませんでした。

アルブミンは2.1 g/dLでした。超音波検査で小腸の広い範囲にリンパ管拡張を疑う所見があり、低脂肪食を始めたところ、4週間後に2.4 g/dLまで上がりました。症状がないため、症例報告時点では治療をさらに強めず、経過を見ています。将来、食事だけでは維持できなくなる可能性も考え、定期的な検査を続けています。

→ 無症状の蛋白漏出性腸症(PLE)を疑う症例(歯科から転科)

3年間、アルブミンが低い状態と軟便が続いていた例

14歳のボストン・テリア。3年前から低アルブミン血症と軟便を指摘されていました。来院の1ヶ月前から下痢が始まり、著しい体重減少と筋肉の萎縮が認められました。

超音波検査では、小腸全体に重度のリンパ管拡張を示す所見があり、コバラミンの低下も確認されました。慢性腎臓病も併発していたため、腸と腎臓の両方に配慮した治療が必要になりました。

→ 蛋白漏出性腸症(PLE)と慢性腎臓病を併発している一例

リンパ腫と分かってから、1週間で症状が消えた例

7歳3ヶ月のボストン・テリア。慢性の下痢に血便が混じり、嘔吐と体重減少(11%)で来院しました。アルブミンは2.3 g/dLで、基準値の下限あたりでした。

内視鏡の生検で、大腸の中グレードリンパ腫と診断されました。慢性の胃腸炎と軽度のリンパ管拡張も併存していました。化学療法を開始したところ、1週間で消化器症状が消失し、便の状態も正常化しました。

→ 胃腸リンパ腫による蛋白漏出性腸症(PLE)の症例

同じ蛋白漏出性腸症でも、見つかり方、原因、治療、経過はこれほど異なります。検索で見つけた数字だけで判断せず、愛犬の場合は何が原因なのかを確かめることが大切です。

良くなっているかを知るために、家庭で確認したいこと

検査値だけで判断しないでください。獣医師が経過を判断するために確認する項目の多くは、家庭でも観察できます。

体重は、家庭で測れる大切な指標

獣医療では、慢性の腸の病気の状態を評価するための指標が使われています。そこに含まれている項目は、専門的な検査値ばかりではありません。

元気があるか。食欲はどうか。便のかたさと回数。体重。むくみやお腹の張り。そしてアルブミンの値。

最初の5つは、家庭で確認できます。なかでも体重は、家で測って変化を把握できる大切な指標です。毎週同じ曜日に測り、記録しておくと、診察のときに非常に役立ちます。アルブミンが横ばいでも、体重が増えていれば、良い方向に進んでいると判断できることがあります。

かかりつけ医と専門施設の使い分け

治療を続けても数値が思うように変わらない、原因がはっきりしないまま時間がたっている。そうした場合には、専門施設で診てもらう選択肢もあります。

蛋白漏出性腸症は、一般的な血液検査だけでは原因まで分からないことがあります。検査の選び方や治療への反応の判断に、専門的な知識や経験が必要になる場合もあります。

消化器を専門に診る施設で、さらに原因を調べる方法があります。転院せず、原因を確かめるために一度診てもらうこともできます。

専門施設への紹介を考えている場合は、ステロイドを始める前や、内視鏡検査を受ける前に、かかりつけ医と相談できるとよいでしょう。すでに治療を受けている場合は、薬を自己判断でやめず、これまでの検査結果や治療歴を共有してもらいます。

最後に

蛋白漏出性腸症では、原因と治療への反応を確かめながら、長く経過を見ていくことがあります。気になる変化や、食事・薬を続けるうえで困っていることは、一人で抱えず主治医に伝えてください。愛犬が落ち着いて過ごせる状態を、一緒に目指していきましょう。

KINS WITH 動物病院二子玉川院 杉本先生
消化器内科の治療を担当する先生
KINS WITH動物病院 二子玉川院
獣医師 杉本太一

東京都世田谷区 玉川3丁目15-13
EXPARK二子玉川 1階
電話番号:03-6447-9230

二次診療施設で消化器内科医として診療に従事してきました。これからは身近に相談できる消化器内科医として、皆さんのお悩みを一緒に解決していきたいと思います。

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