ごはん、どうする?犬に下痢があるときの食事

ごはん、どうする?犬に下痢があるときの食事のサムネイル画像

愛犬が下痢をしている…

でも食欲はあるみたいだし…

ごはんはいつも通り与えていいのかな?

今回はわんちゃんに下痢症状がみられる場合のお食事について

抑えておきたいポイントと併せてご紹介します。

わんちゃんに下痢症状がある場合についてはこちらの記事をご参考ください

犬の下痢・主な原因と対処法は?

迷わず受診【子犬の下痢】

今回の記事では、受診を終えて経過観察となった場合や、獣医師から食事の許可があった場合、また軽い下痢以外の症状がなくて受診まで様子を見ている場合などに当てはまり、

基本的には症状が治るまでは絶食など、わんちゃんの下痢の原因や獣医師の診断・アドバイスが優先されることを念頭にご参考ください。

犬の便、どこから下痢?

下痢の定義としては水分量が80%以上の状態の便のことをいいます。

ですが、受診の目安になる便の状態は下痢ばかりではないので、様子や臭いなど、受診の際に獣医師への大切な情報となるため、必要に応じて写真を撮っておくこともおすすめです。

軟便

水分量が約80%以上で、拾おうとしても形が保たれないものや、床に便が残ってつくような状態です。もっと下痢が進むと、水っぽくなってしまうこともあります。

血便

血が表面についた便の場合は、大腸炎を起こしていたり、肛門付近が切れてしまっていることが原因です。

血が混ざっている状態の便では、大腸以前に出血の原因がある可能性があります。

予測されるものとしては、出血性の胃腸炎や、消化管疾患、寄生虫、肝臓病、誤飲などが考えられます。

タール便

黒くてベトっとした状態の便。小腸や、胃などの消化器官で出血がある場合に見られます。

粘液(粘膜)便

スライムやゼリーのようなねっとりした液体が付着していたり、混ざって出てきたりすることがあります。

出す便がなくなると、粘液だけが出てきてしまうこともあります。

腸に炎症がある場合などに傷ついた腸壁を修復しようと粘液が過剰に分泌されるために弁に混じって出てくるようになります。

緑色の便

通常の便は胆汁の影響で茶色〜こげ茶色にされて出てきますが、胆汁から出る成分を腸が吸収できなくなっている場合に起こります。

肝機能が低下している場合にも見られることがあります。

犬の下痢原因チェックリスト

まず下痢の原因によっては食事が難しくなる場合がありますので、以下の原因項目を確認してみましょう。

ストレス

環境の変化や、分離不安、大声で怒鳴られたなど、わんちゃんがストレスを過剰に感じている場合、無駄吠えや過剰なグルーミングをはじめとして原因のわからない行動を取ることがあります。病院を受診して検査をしても異変が見つからなかった場合など、特にストレスを原因と考える必要があります。

冷え

クーラーが当たる場所で寝てしまったり、夏場に氷を好んで食べるわんちゃんもいると思いますが、人間と同じく、お腹が冷えてしまった場合にも下痢が起こります。

食事・食物アレルギー

フードを変えたばかりで下痢が起こったり、食べ過ぎて消化不良を起こしたり、

食べ慣れないものを食べた後に症状がみられた場合は、食べ物や食事することそのものが原因の下痢であることが考えられます。

いつもと変わったことがあれば自己判断せず受診するようにしましょう。

誤飲・誤食

好奇心旺盛な子犬などに多いようですが、成犬の場合にもさまざまな理由で誤飲・誤食を起こすことがあります。お散歩中に毒性植物を口にしてしまったり、消化できない異物を飲み込んでいた場合などは腸閉塞などを起こしたり、激しい嘔吐が伴うこともあります。

苦しそうにしていたり、元気消失が見られます。

寄生虫感染

回虫や条虫など寄生虫感染によって下痢が引き起こされる場合があります。

成犬では軟便程度の症状で気づかないこともあります。

ウイルス感染

犬パルボウイルス感染症・コロナウイルス感染症など、ワクチン接種である程度予防できる場合もありますが、かかってしまった場合には下痢症状が現れることがあります。

発熱や嘔吐が伴うことがあります。

細菌感染

大腸菌やサルモネラ菌などに感染してしまった場合にも下痢が続きます。

発熱があったり、元気消失が認められます。

内臓疾患によるもの

胃や、大腸・膵臓などに炎症や腫瘍がある場合などにも下痢が起こります。

元気消失などが見られます。

おうちで様子を見れる下痢症状

前述の項目の中でおうちでひとまず様子を見れるものは、

ストレスと冷えだと思われる場合のみ。

ほかの原因が考えられる場合には、

下痢の状態がひどかったり、発熱や元気消失、嘔吐を伴ったりするので、とてもおうちで様子を見ようという状態ではありません。

早急に動物病院を受診してください。

犬の下痢には小腸性と大腸性がある

わんちゃんの下痢ですが、小腸性と大腸性があり、

それぞれ頻度や体重の変化などで大体の目安がつけられるため、良く観察しておきたいポイントです。

小腸性下痢

便の回数は少なめ、一回の量は増え、水っぽい便の様子に。

お腹がグルグルいったり、ガスが溜まっておならが出たりします。

症状が続くと体重の減少が見られます。

大腸性下痢

便の回数は増えますが、一回の量は少なめで、粘液や血が混じった便のことが多くなります。また、わんちゃんが便を出そうとするものの、なかなか出ないような様子(しぶり便)が見られたりします。

症状が続いても体重の変化はあまり見られません。

犬の下痢予防【ごはんとサプリ】で腸内ケア

わんちゃんの下痢の状態を把握した上で、食事が可能な場合の食事についてご紹介します。

消化吸収のいい食事

消化機能は落ちている場合がほとんどですので、一回の食事量はいつもより少なく、その代わり、わんちゃんの食欲がある場合は回数を少し増やしてあげましょう。

こうすることで消化に負担をかけすぎずに回復を待つことができます。

タンパク源としてお肉を与えたい場合は、脂肪分の少なめのもの(鶏ささみや鶏胸、お魚なら白身魚)をしっかり加熱してからあげるようにしましょう。

食物繊維の摂れる食材を取り入れる

食物繊維は便を固める働きをしますが、同時に消化に少し負担になる場合もありますので、やはり獣医師の指導を念頭に選ぶ必要がありますが、

さつまいも、おから、かぼちゃなどは比較的消化しやすい食材です。

症状が軟便だけの時はおやつをこうした食材に置き換えるだけでも調子を整えられるかもしれませんね。

水分もお忘れなく

下痢が何度かあると、脱水状態になってしまうことがあります。

とろみのついたスープのごはんにしてみるなど、食事でも少し水分量を多めに設定して打数位状態にならないように気をつけてあげましょう。

【サプリで腸活】腸内環境を改善

動物はみな、消化酵素と代謝酵素を持っていますが、その働きが鈍ったり、十分に消化ができないことで腸に炎症がおこれば免疫力など体全体のシステムに関わるようなトラブルにつながってしまいます。

その酵素がスムーズに働けるよう、腸内環境の保全に一役買っているのが乳酸菌を始めとした善玉菌と呼ばれる存在。

腸内細菌のバランスを好ましい状態に保つために欠かせません。

腸内環境を整えること。

それは私たちKINS WITH 動物病院の最も得意なジャンルでもあります。

特に毎日のご飯がドライフードだけである場合など、乳酸菌など腸内環境に大切な成分を摂れる機会に乏しいことが考えられますので、サプリのご提案をさせていただくこともあります。