わんちゃんのマラセチア性皮膚炎って?

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「マラセチア性皮膚炎」というわんちゃんの皮膚炎についてご存知でしょうか?

皮膚炎というとダニやノミが原因かな?と思われがちですが、実はマラセチア性皮膚炎はどんな犬種にも、どんな年齢層のわんちゃんにも起こりうるもの。

愛犬の皮膚の様子がなんだかおかしい、最近グルーミングが多く痒がっている気がする…という心当たりがありましたら、この記事を参考に動物病院に相談へ。

室内犬でも発症するの?

一般的にダニやノミによって発生するようなイメージの犬や猫の皮膚炎。

「うちの子はお散歩以外ほとんど室内で過ごしているし、予防接種もしているし…」

マラセチア皮膚炎はダニやノミに起因する疾患ではなく、わんちゃん自身の持つ常在菌のバランスが崩れ、マラセチアが過剰に増殖すること原因で発症するものだということがわかっています。

また原因としては、犬アトピー性皮膚炎が関与することがあり、世界的には2015年にInternational Committee on Allergic Diseases of Animals から診療ガイドラインが発表されました。

一方でマラセチア皮膚炎を含む、犬アトピー性皮膚炎については、国内に前述の診断ガイドラインが当てはまらないケースが多く、日本独自にガイドラインを作成しようと、まだまだ研究段階でもある分野です。

マラセチア皮膚炎の見極め方は?

わんちゃんが痒がっていたり、ご家族が気付けるような臭いがしていることがきっかけで、病院へ行ってみたら、マラセチア皮膚炎だった。ということが多いのですが、わんちゃんの体をよく見てみると、被毛の下の皮膚が赤くなっていて、ベタつきを持ち、臭いが気になるような状態です。

わんちゃん自身が強い痒みを感じていることもあり、症状が進むと、皮膚を掻き壊してしまったり、病変部分の毛が抜けてしまい、黒ずみができて皮膚が分厚くなってしまいます。

日本ではシーズーなどに多い疾患として報告があります。

またジメジメした梅雨の時期などには症状が悪化することもわかっており、マラセチアに限らず、犬の皮膚炎では原因の特定と治療方針の選択が重要なポイントになります。

マラセチア皮膚炎の原因

冒頭で、マラセチア皮膚炎の原因はダニやノミではなく、わんちゃん自身の持つ常在菌のバランスによって引き起こされることをお伝えしました。

マラセチア皮膚炎の原因はカビの一種(真菌)であり、わんちゃんの皮膚や耳道に普段は少しだけ生息しています。

常在菌なので、全てのわんちゃんが持っているものですし、正常な数の場合は問題がありません

この菌は、皮脂をエサにして繁殖をするので、何らかの原因で、その菌が繁殖してしまうと、周囲のブドウ球菌など炎症を起こすような菌も巻き込んで活発になり、皮膚の健康状態が崩れ、皮膚炎となります

ですが、赤みがあって、痒がっていて、臭いがしたら全てがマラセチア皮膚炎というわけでもないので、獣医師、特に皮膚科医の専門的な診察を受けられる病院がオススメ。

また、皮脂の分泌が異常に増えていないかなど、他に原因となる病気が隠れていることもありますので、なおさら適切な検査と診断が必要になります。

KINS WITH 動物病院は常在菌から健康を把握

手前味噌ですが、私たちKINS WITH 動物病院は、国内初の常在菌に着目した診療を行っている動物病院です。

薬だけではなく菌をコントロールするという考え方で皮膚のお悩みとも向き合います。

マラセチア皮膚炎を皮切りに、実は常在菌の状態を把握して、ケアしていけば悩まされない・コントロールが可能な疾患があります。

わんちゃんの常在菌のバランスなどをいくつかの検査で明らかにしつつ、症状の原因特定や、診療方針の目安として役立てることができます。

また、当院には皮膚科を専門とする熱意と信念を持った先生がおります。

同じわんちゃんから採取した皮膚のサンプルも、獣医師によって原因の特定ができるデータが出る場合と、何も見つけられないことがあるのです。そうなると治療方針を見極めるのに時間がかかったり、誤診されたまま、わんちゃん自身が辛い思いをすることも。

大切なわんちゃんの皮膚症状にお悩みのご家族さまは、経験豊富な当院の皮膚科医にぜひご相談ください。

わんちゃんの常在菌を知ってケアしよう

皮膚ももちろんですが、腸内環境で健康状態がわかるというのは人に限った話ではありません。

KINS WITH 動物病院では、様々な疾患やお悩みに対して、菌ケアという視点から考えます。

検査はもちろん、普段お過ごしいただく中でも菌ケアのご提案をさせていただいたり、治療においても一つの大事な項目として着目しています。

一般的な診療で手の届かなかった痒いところに手が届く経験を、ぜひ当院で実感していただきたいです。

治療が難しく、時間のかかる皮膚病。 皮膚に多く存在する菌を検査と診断でベストな治療方針を

皮膚のお悩みの原因は、複合的なことが多く、特定が難しいことがあります。そこで当院では、皮膚病理検査やアレルギー検査など皮膚の専門的な検査を行うことで、根拠を持って治療方針をご提示いたします。
多数の皮膚科診療経験があるため、適切な診断ができ、皮膚病に悩む愛犬・愛猫に最適な治療法をご提案いたします。