3才小型犬の口腔メンテナンス|歯石除去をおこなった症例

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監修した先生

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岡田 純一 先生
KINS WITH 動物病院 院長
KINS WITH 動物病院二子玉川院
記事の内容を担当した病院
二子玉川院

歯科専従の獣医師と専用の設備を備え、一般的な歯科治療に加え難症例や歯を抜かない治療方法にも対応。加えて愛犬愛猫の歯磨きトレーニングの手順や定期メンテナンスについてもご案内しております。
東京都世田谷区 玉川3丁目15-13 EXPARK二子玉川 1階
電話番号:03-6447-9230

今回は、歯石除去にご来院された症例をご紹介します。
歯石除去をする病院を探していた飼い主さまは、ご自身で色々お調べになって当院を選んでくださいました。

1. 治療の概要

 ⚫︎大きさ 小型
 ⚫︎犬種  トイ・プードル
 ⚫︎年齢  3歳
 ⚫︎性別  去勢雄
 ⚫︎体重  1.5kg
 ⚫︎症状  歯石除去をしたい
 ⚫︎病名  歯肉炎
 ⚫︎処置  歯石除去
 ⚫︎処置時間 1〜2時間
 ⚫︎費用  10万円程度(術前検査等込)
費用に関しては、ご加入されている保険が適用できる場合もあります。保険適用されるかどうかは加入されている保険会社にお問い合わせください。

2. 実際の症例

こちらでは、ご来院時の状況や治療の流れをくわしく解説します。

2-1. ご来院時の状況

歯石除去をしたいと考えていたそうですが、どこの病院で処置するかずっと探していたそうです。歯磨きはうまくできていないと感じているようでしたので処置後は一緒に練習して日頃のケアから改善していきます。

2-2. 検査結果と治療方針

レントゲンは一部の歯のみを示していますが、顎の骨が歯周病により破壊された部分はほぼなく、歯肉炎(軽度の歯周病)と判断しました。
この程度であれば、しっかりと歯石除去をおこない、歯磨きをすることで改善が見込めます。

▼KINSWITH動物病院での歯周病治療の流れを見てみる

2-3. 犬の歯石除去の流れ

歯石除去の治療の流れとしては、まず口の中の写真を撮影、歯茎の状態を記録します。皆様も歯医者さんで歯茎を何かでチクチクされた事があるかと思いますが、プローブと呼ばれる器具を用いて、歯肉溝(よくCMなどでポケットと言っている部分)の深さを計測します。

プローブは、数mm単位で印のついた金属の棒状の器具です。当院では1mmずつメモリがついているものを使っています。これを歯肉溝に挿入して深さを計測することで破壊された骨の状態を把握できます。

その後、歯科レントゲンを撮影し、顎の骨と歯の状態を確認します。レントゲン撮影により抜歯などの処置が必要かを診断していきます。
今回は大きな問題がなかったため、超音波スケーラーを用いて歯石を丁寧に除去していきます。皆様も歯医者さんで、キーンと音がする器具を見たことがあると思いますが、先端の金属が高速で振動することで歯石をけずり落としていきます。この際、あて方が悪いと歯に細かい傷をつけてしまうので、マイクロスコープで丁寧におこなうようにしています。

超音波スケーラーではとりづらい歯石は、ハンドスケーラーという手の力で除去する道具を使って歯石をとっていきます。
歯石を除去し終わったら、ポリッシングという磨き上げの作業を行います。一般的には研磨剤の含まれたペーストをつけた硬いブラシやゴム性のコップ状ブラシ(ラバーカップ)を用います。当院では、ブラシや大きな研磨剤の入ったペーストは歯を傷つけると考えており、細かい研磨剤や研磨剤フリーのペーストとラバーカップを用いています。

すべての処置が終了したら、術後写真を撮影して、汚れたお顔をきれいにしてから麻酔を終了します。

2-4. 治療後の結果

歯石除去をおこなった結果写真の通り、綺麗になりました。まだ腫れていますが、歯磨きをしっかりすることで、歯肉の腫れが引いて、綺麗なピンク色の状態に改善していきます。

3. 治療後の経過

治療後は2週間程度で口の中の状態チェックと体調についてお話をお伺いします。
そこからは歯磨き練習を一緒に行い、1〜3ヶ月ごとに検診にお越しいただくようお願いしています。アメリカの学会が発表している歯周病治療のガイドラインを参考にすると、小型犬は年に1回の麻酔下歯石除去が推奨されています。

歯磨きをしても口臭が変わらなかったり、歯石がついてきたり、歯肉の赤みが見られたら重症化する前に歯石除去を検討してください。歯を守ってあげるには定期的な麻酔下でのメンテナンスと毎日の歯磨きが欠かせません。もしまだデンタルケアを受けたことがない愛犬と飼い主さまは、一度動物病院で相談されると良いと思います。

歯科に特化したKINS WITH動物病院二子玉川本院では、都内でも導入院数がまだ少ないマイクロスコープという奥の細かい歯石までが見える顕微鏡を用いて歯石除去をおこなっています。肉眼では確認が難しい歯石まで取り切ることで、治療効果の最大化を目指しています。
愛犬の歯石除去については、東京都二子玉川にあるKINS WITH動物病院までご相談ください。

4. 担当獣医師からの一言

今回は愛犬の歯石除去・メンテナンスをご紹介しました。
歯周病は重症化する前に、予防・治療することが重要です。麻酔リスクがあるので、踏み出せない飼主様もいらっしゃるでしょうが、当院では定期的なメンテナンスが愛犬のためになると考えております。ご不安・不明な点は気軽にご相談ください。遠方の方や頻繁にご来院が難しい方は、まずはオンラインでの相談も受け付けていますので、そちらもご利用ください。

オンライン相談の予約はこちらから
オンライン相談|KINS WITH動物病院

KINSWITH動物病院での歯石取りの詳しい流れはこちらで解説しています

KINS WITH 動物病院二子玉川院 岡田院長
歯石取りの治療を担当する先生
KINS WITH動物病院 二子玉川院
院長 岡田純一

東京都世田谷区 玉川3丁目15-13
EXPARK二子玉川 1階
電話番号:03-6447-9230

KINS WITH動物病院、院長の岡田純一です。当院では愛犬さん、愛猫さん、ご家族の抱えるトラブルに対し、症状をなくすことはもちろん、なるべく根本から解決することを目指しています。 高性能な機器を用いた安全で正確な処置はもちろん、常在菌に着目したアプローチや、お家での生活に対するアドバイスまで丁寧に対応致します。 もちろん手技の技術を向上させるための鍛錬も日々欠かさず行なっております。 愛犬さん、愛猫さんとご家族が元気いっぱいで幸せな時間をなるべく長く過ごすお手伝いができるよう、努めて参ります。よろしくお願い致します。