【犬の乳歯】生え変わりとトラブルについて

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生まれてからわずか数ヶ月で生えてくる乳歯。そのあと永久歯に生え変わりますが、乳歯が残ったままだとさまざまな問題が出てくることも。今回は乳歯とは何かをご紹介し、乳歯が残ってしまうとどうなるのか、そのための処置はあるのかをご説明します。

「最近うちのわんちゃんが、噛み合わせが悪そうでたくさん食べてくれない…」

「1歳になったけど、まだ永久歯が生えていないようにみえる…」

このような悩みのある方もぜひチェックしてみてくださいね。

KINS WITH 動物病院二子玉川院
記事の内容を担当した病院
二子玉川院

歯科専従の獣医師と専用の設備を備え、一般的な歯科治療に加え難症例や歯を抜かない治療方法にも対応。加えて愛犬愛猫の歯磨きトレーニングの手順や定期メンテナンスについてもご案内しております。
東京都世田谷区 玉川3丁目15-13 EXPARK二子玉川 1階
電話番号:03-6447-9230

犬の乳歯の概要

乳歯とは、人間と同じようにわんちゃんにも歯の生え変わりが2度の周期あり、そのうちの1回目のサイクルで生えてくる歯のことです。この乳歯は28本生え、抜けたあとは永久歯が42本生えてきます。生まれたときには歯がない状態ですが、生後3週間ころから生え始めるようになり、生後6週間後にはすべての乳歯が生え揃うようになります。そして、徐々に乳歯がぐらつき始めると永久歯に生え変わり、生後6ヶ月頃にすべてが生え揃います。

乳歯が生えてくるときの犬の様子

よく噛むわんちゃんは噛むことで乳歯がグラグラするため、早く抜けることがあります。逆に骨など硬いものを噛むことを好まないわんちゃんは、乳歯が抜けるまで少し時間がかかります。ただし子犬の場合は、乳歯が抜けると咬むことで不快感や痛みを和らげることができるので、よく噛むようになる傾向があります。

多くのわんちゃんは抜けた歯を飲み込んでしまうため、飼い主様は歯が抜けていることに気づかないことも。

これは自然に抜けているものなので過度に気にする必要はありません。

犬の乳歯が引き起こす問題

「わんちゃんの乳歯はすぐに永久歯に生え変わるから大丈夫」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実は乳歯が残ること(乳歯の遺残)でおとなになってからお口のトラブルを引き起こすこともあります。

そもそも乳歯が抜けないことってある?

乳歯自体が、わんちゃんの健康等に影響することはほとんどはなく、高度な治療を必要としたり動物病院の歯科医に紹介したりすることは多くはありません。ただ、一部の犬種(特に短頭種)は成犬になっても乳歯が残り続けてしま右ケースがあります。最も多いのは上あごの犬歯ですが、他の部分にも乳歯が残ってしまう可能性があります。

犬の乳歯が残ってしまう原因

わんちゃんの乳歯が残ってしまう理由としては、「犬種」「遺伝」に関連することが多いと考えられますが、乳歯の異常は特にポメラニアン、マルチーズ、トイ・プードル、ヨークシャーテリアのような小型犬に発生する傾向があります。国内ではやや大きめな豆柴やミニチュアシュナウザーなど小型化した犬種でも認めることがあります。

乳歯が抜けないとどうなる?

わんちゃんの乳歯が抜けず永久歯が生えてこなかったり、誤った場所に生えるとと、歯並び・噛み合わせの異常が認められます。また、乳歯と永久歯の間に食べかすが挟まってしまい、歯周病を引き起こす可能性があります。

乳歯を抜くためには…?

そのための処置として、わんちゃんの去勢手術や避妊手術と同時に乳歯の抜歯を行ったり、歯を正しい位置に矯正することができる場合があります。また、乳歯を抜歯することは痛みを伴う処置のため全身麻酔をする必要があります。獣医師は、永久歯を傷つけることなく乳歯全体を抜くように処置をします。もし、歯肉内に乳歯の根っこが完全に除去されているかを確認する場合には、歯科用のレントゲン検査を行ったうえで処置を実施します。

乳歯の根っこが残った状態だと、後々になって歯周病などを引き起こすことがあります。抜歯手術の際は、歯科専用レントゲンでしっかりと検査をしてもらえる動物病院を選びましょう。

▼KINS WITH 動物病院での抜歯の流れを見てみる

▼歯周病を発症してしまったら

乳歯が生えてくる時期に注意すること

わんちゃんの乳歯が生えてくる時期に気をつけておくことは、硬いものを噛ませないことです。わんちゃんは歯が生えたての状態でもたくさんのものを噛んでおり、噛み切れずに何でも飲み込んでしまうことがまれにあります。そうなった場合には、誤飲によって喉を塞いでしまう可能性があるので注意が必要です。

日々のメンテナンスが大事

定期的な歯磨きに加えて、わんちゃんの歯が成長していることを確認するために生後7~8ヶ月まで定期的に動物病院でメンテナンスをすることが重要です。生後5ヶ月頃に、永久歯の生え方や程度を獣医師に診てもらうようにしましょう。この時の状態で乳歯抜歯の手術が必要か判断できることがあります。もし、生後6ヶ月を過ぎても乳歯が残っていたり、噛み合わせに異常がある場合は、すぐに獣医師に診てもらいましょう。迅速な診察・治療をしてわんちゃんの健康状態を常に観察することが大事になってきます。

どこの動物病院が良いか迷ったら…

KINS WITH動物病院では、わんちゃんの歯を生涯ずっと残すために、歯科検査をもとに治療だけではなく予防まで最適な治療方針を獣医師が提案いたします。歯科に強みを持ったドクターが在籍しており、今回紹介している乳歯についても、歯肉内にある根っこ部分を見つけるための歯科専用レントゲンを導入しています。治療だけではなく、アフターケアでもわんちゃんに寄り添い、ご家族が実践しやすい毎日のセルフケアをレクチャーいたします。

KINS WITH 動物病院二子玉川院 岡田院長
抜歯の治療を担当する先生
KINS WITH動物病院 二子玉川院
院長 岡田純一

東京都世田谷区 玉川3丁目15-13
EXPARK二子玉川 1階
電話番号:03-6447-9230

KINS WITH動物病院、院長の岡田純一です。当院では愛犬さん、愛猫さん、ご家族の抱えるトラブルに対し、症状をなくすことはもちろん、なるべく根本から解決することを目指しています。 高性能な機器を用いた安全で正確な処置はもちろん、常在菌に着目したアプローチや、お家での生活に対するアドバイスまで丁寧に対応致します。 もちろん手技の技術を向上させるための鍛錬も日々欠かさず行なっております。 愛犬さん、愛猫さんとご家族が元気いっぱいで幸せな時間をなるべく長く過ごすお手伝いができるよう、努めて参ります。よろしくお願い致します。