食欲があるのに犬が下痢をするとき
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飼い主さまのわんちゃんは、いつから歯磨きを始めましたか?わんちゃんにとって歯磨きは決して楽しいことではないかもしれませんが、歯磨きを受け入れ慣れてくれると嬉しいですよね。毎日の歯磨きは、歯や口の中の健康のためになるだけでなく、将来的な体全体の病気の予防にも繋がります。今回は、わんちゃんの歯磨きの必要性や歯磨きをするメリット、歯磨きに慣れてくれる方法などをご紹介していきます。
毎日の歯磨きは、わんちゃんの歯に付着した歯垢を取り除き歯石になるのを予防できます。歯石は、3歳以上のわんちゃんの3分の2以上に見られる歯周病や歯の周辺組織の炎症、感染症の原因となっており、酷くなるとその細菌が血液にのって全身に行き渡り、体全体の健康に影響を与えてしまいかねません。よって、毎日歯磨きをすることは、わんちゃんの歯や口の中の健康だけでなく、体全体の健康維持にもつながりますので、毎日の歯磨きは必要なのです。
歯磨きをすることで口臭の予防にもなりますし、歯や口の中が健康であることは、わんちゃんにとって美味しいものを食べられる喜びにもつながるでしょう。また、歯科疾患の治療費は高額である場合があります。また、歯周病が関連するとされる心臓病や腎臓病などが見つかった場合も、治療費は高額になります。毎日の歯磨きをすることでわんちゃんの健康と生活の質、病気の予防、将来的な治療費の削減にもつながるというメリットがあります。
▼既に歯周病を患ってしまっている場合はこちらの記事をご覧ください
定期的な歯磨きが行われない場合、歯垢が蓄積し、やがて歯石へと変わります。歯石が付着した歯は通常の歯よりも細菌が付着しやすく、愛犬の口臭の原因となるだけでなく、より深刻な歯周病へと進行するリスクを高めます。
歯垢は食べ物の残りかすをエサとして細菌が繁殖した塊のことを指し、歯の表面に付着した白、または黄色の粘り気のある物質のことを指します。
歯垢が歯から取り除かれないままだと、唾液に含まれるミネラル成分によって石灰化し、硬い歯石になって固着してしまいます。さらに、歯石が付いた歯の表面がざらざらになり、歯垢や歯石が溜まりやすくなる悪循環に陥ります。
この頃になると愛犬の歯が黄色く見えたり、口臭がきつくなったりなどの変化に気づくことがあるかもしれません。これらは歯石が付着しているサインです。歯石は口腔内細菌の温床となり、このまま放置してしまうと歯周病を引き起こしやすくなってしまいます。
一度歯石が付いてしまうとセルフケアで取り除くことはできず、獣医師による歯石除去の処置が必要になります。そのため、獣医師による処置が必要になる前の段階、歯垢の状態のうちに歯磨きによるケアを行うことが重要とされています。
犬の口腔内はアルカリ性で、人と違って虫歯にはなりづらい反面、歯石が付きやすい環境です。歯垢が歯石に変わるまでの時間はわずか2~3日ほどとされており、歯石を予防するには毎日の歯磨きがとても重要です。
▼KINSWITH動物病院での歯石取りの流れを見てみる
愛犬にとって体全体の健康を左右する歯磨き。では、愛犬はいったい何歳から歯磨きを始めたらよいのでしょうか。
実際に、歯磨きができる愛犬の飼い主さまに「愛犬はいつから歯磨きを始めましたか?」という当動物病院独自のアンケートを取った結果があります。結果は、歯磨きができる愛犬のうち69.35%の約7割が0歳のうちに歯磨きを始めたという回答でした。
続いて、1歳から歯磨きを始めた愛犬は14.52%、2歳からが6.45%、3歳からが4.84%、4歳以降では1.61%と減少しています。
歯垢が食後24時間以内に歯に形成され始めることや、歯石が3歳以上の愛犬の3分の2以上に見られる歯周病や歯の周辺組織の炎症、感染症の原因になっていることを考えると、歯磨きは子犬の頃から始めるのが望ましいと言えるでしょう。ただし、子供の歯から大人の歯に生え変わる時期に練習すると、痛みにより嫌がるケースがあり、なるべく避けるようにお伝えしています。
また、アンケート結果からおわかりいただけるように、1歳以降でも歯磨きを始めている愛犬は一定数います。よって、愛犬の歯磨きを始めるのは、大人になってからでも可能だと言えそうです。
しかし、大人の愛犬や高齢の愛犬は、子犬の愛犬よりも慣れるまでに少し時間がかかると言われています。では、実際にどうやって愛犬は歯磨きに慣れてくれるのでしょうか。まずは、二つのポイントをご紹介します。
歯磨きをする時は、愛犬が落ち着いている時間帯と環境を選んであげましょう。小さな子供や他の愛犬が遊んでいる騒がしいお部屋ではなく、愛犬がリラックスして安心できるお部屋を選びます。
愛犬の歯磨きグッズは、愛犬の歯磨きレベルに合わせて選んであげることが大切です。例えば、初めて歯磨きをする愛犬には、ガーゼや歯磨きシート、フィンガーブラシなどで、歯に触れること自体に慣れていくようなものを準備します。歯に触れることに慣れてきた愛犬には、愛犬の口のサイズに合わせた愛犬用歯ブラシを準備するとよいでしょう。
歯磨きを嫌がる愛犬には、ガーゼや歯磨きシートを使用する前に美味しい香りや味のする愛犬専用の歯磨き粉や歯磨きジェルを使用します。愛犬の歯磨きに対する印象が肯定的になりやすいと言われていますので、歯磨きを嫌がる愛犬に効果が期待できるかもしれません。また、人間用の歯ブラシだと毛が硬いため、痛くて嫌がるケースがあります。一部とても柔らかいものであれば使えることもありますが、基本的には愛犬用の物を使いましょう。
KINSWITH動物病院では、とろけるような柔らかいブラシが特徴の「淡雪プラチナナノ歯ブラシ」をおすすめの歯ブラシとしてご紹介しております。使用する歯ブラシに悩んでいる方、これから歯磨きトレーニングをを始める方、どうしても愛犬が嫌がってしまう方などに特におすすめでございます。
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では、実際に愛犬が歯磨きに慣れるための3つのステップをご紹介していきます。愛犬の歯磨きを行う場合は、愛犬が落ち着いた状態で静かな場所を選んでから行いましょう。
まずは、指に美味しい香りや味のする歯磨き粉や歯磨きジェルを少量つけて、愛犬に舐めさせることから始め、歯磨き粉や歯磨きジェルに対して興味を持ってもらいましょう。この時、可能であれば歯磨き粉や歯磨きジェルを、愛犬の歯や歯茎にあてて軽く触れたりマッサージします。
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①の流れに慣れてきたら、次はガーゼや歯磨きシートを利用します。ガーゼや歯磨きシートに歯磨き粉または歯磨きジェルをつけて、愛犬の歯を磨いてみましょう。ガーゼや歯磨きシートに慣れないうちは、飼い主さまの指でも大丈夫です。愛犬が歯磨きを受け入れてくれたら、褒めたりご褒美をあげてみてください。繰り返し行い、最終的にはご褒美をあげるのをやめて、褒めるだけで喜んでくれるようになるとよいでしょう。決して無理やり歯を磨くことはせず、少しずつ慣れるのを待つことが大切です。
②のステップに慣れてきたら、次は歯ブラシに歯磨き粉や歯磨きジェルを少量つけて、愛犬の歯にあて少し磨きます。少しでも磨けたら褒め、この工程を少しずつ増やし、歯全体を歯ブラシで磨けるよう繰り返し行いましょう。
愛犬によって歯磨きに慣れるまでの時間は様々で、数日から数週間かかる場合もあります。歯磨きが愛犬のストレスにならないよう、飼い主さまは気長に待ってあげることが大切です。
愛犬の歯磨きをする上でのポイントと注意点をご紹介しますので、ぜひ参考になさってみてください。
人間の歯磨き粉には、愛犬にとって危険な成分が含まれています。愛犬が人間用の歯磨き粉を飲み込んでしまうと、胃のむかつきや消化不良を起こしてしまう可能性があります。また、キシリトールは危険な中毒症状を起こしてしまうので、絶対に使用はやめましょう。
愛犬の歯をきちんと磨けなくても、神経質になる必要はありません。愛犬の歯は主に外側を重点的に磨きましょう。歯周病は歯の外側から発生することが多く、愛犬の舌はざらざらしていて、歯の内側の食べかすや歯垢を取り除きやすいと言われています。歯磨きの苦手な愛犬は、まずは外側を重点的に磨けるようになることがおすすめです。もちろん、歯の内側を磨くことに抵抗のない愛犬は隅々まで磨いてあげましょう。愛犬のペースに合わせて少しずつ慣れていくことが大切です。
口を開けてくれない、ガーゼや歯ブラシを口に入れることを嫌がる場合、無理やり歯を磨こうとすると歯磨きが嫌いになってしまうかもしれません。その場合は、歯磨き粉や歯磨きジェルに口内環境を整える成分の入ったものもありますので、歯磨き粉や歯磨きジェルを舐めさせて少しずつガーゼや歯ブラシを歯にあてる工程を繰り返し行ってみてください。歯を磨くことはそれができるようになってからでもよいでしょう。
自宅での歯磨きでは、落としきれていない歯垢があるかもしれません。獣医師による定期的な歯科検診を受けることで、愛犬の口の中をより衛生的に維持することが可能です。
毎日の歯磨きは、愛犬の歯の健康はもちろん歯周病によって将来的に起こるかもしれない体全体の病気の予防にも繋がります。愛犬が子犬の頃から歯磨きを習慣化することで、そのリスクを軽減することができますが、歯磨きは大人になってからでも遅くはありません。少々歯磨きに慣れるまで時間はかかるかもしれませんが、愛犬の健康のために今から歯磨きをスタートし、ぜひ習慣にしていきましょう。
愛犬が歯磨きを嫌がる時は、歯を磨きやすいように皮膚をめくるところから始め、歯の形や状態をチェックすることにまずは慣れてもらうことが大切です。「歯磨き」となると「ゴシゴシ磨かないと!」と思ってしまいがちですが、磨く時は、歯ブラシを軽く歯にあてながら、食べかすや汚れを落としたり、歯をマッサージするように歯磨きしてあげるとよいでしょう。褒めてあげながら、少しずつ慣れていくことが大切です。
毎日の歯磨きが、愛犬の全身の健康にも影響しているということがわかりましたが、歯磨きが苦手な愛犬は非常に多いと思います。いきなり歯ブラシで歯を磨くのではなく、まずは「マズルトレーニング」から始め、口を触られるところから慣れていくことがおすすめです。
母犬は、子犬のマズルに顎を乗せてしつけを行ったり、マズルを噛むことで、上下関係や「やってはいけないこと」を教えます。こうした犬の習性に沿った方法で人間が取り入れたしつけ方法を、「マズルトレーニング」と言います。愛犬自身も、本能的にやってはいけないことだと認識しやすいため、しつけが効果的だと言われています。
マズルトレーニングを行うには「マズルをつかむ」必要があります。では、その「マズルをつかむ」6つのステップを見ていきましょう。
愛犬の身体を触ったり頭をなでたりして、リラックスさせる
マズルを静かに優しくなでる
鼻先を包み込むように軽くにぎるマズルをCの字のように優しくにぎる
マズルをつかんだまま上下に動かしてみる
口を持ち上げたり開けさせたりする
マズルに触れられることに慣れたら、実際に悪さをした時にマズルをつかむ
このような6つのステップで、ゆっくりとトレーニングしていきましょう。マズルトレーニングができるようになると、愛犬の歯磨きや耳掃除、投薬をする時にスムーズに顔に触れることができたり、興奮を鎮めることなどにも役立ちます。
歯周病や歯石、口内炎などの口腔内トラブルへの治療・ 予防、歯周外科、歯周組織の再生療法といった、幅広い歯科治療が可能です。
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