
食欲があるのに犬が下痢をするとき
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歯科専従の獣医師と専用の設備を備え、一般的な歯科治療に加え難症例や歯を抜かない治療方法にも対応。加えて愛犬愛猫の歯磨きトレーニングの手順や定期メンテナンスについてもご案内しております。
東京都世田谷区 玉川3丁目15-13 EXPARK二子玉川 1階
電話番号:03-6447-9230
今回は、奥歯が折れてしまい、顔に穴が開いてしまった症例をご紹介します。
折れた歯や歯周病を放置していると問題が起きることがあるので、しっかり定期健診をして治療するようにしましょう。
⚫︎大きさ 小型
⚫︎犬種 ジャックラッセルテリア
⚫︎年齢 14歳
⚫︎性別 去勢雄
⚫︎体重 7kg
⚫︎症状 目の下の傷が治らない
⚫︎病名 両側顎第四前臼歯破折(露髄を伴う)、外歯瘻
⚫︎処置 抜歯、歯石除去
⚫︎処置時間 2時間
⚫︎費用 15万円程度
目の下の傷が治らないため、セカンドオピニオンで来院されました。食欲や元気に問題はありません。
お顔を見てみると、左目の下に丸い傷がありました。他の病院で抗生剤による治療をしているそうですが、なかなか治らないそうです。
口の中を見てみると両側の上の奥歯が折れているのが分かります。
今回は左の目の下に傷(穴がふさがった状態)がありましたが、こういった状態を外歯瘻と言います。外歯瘻は歯根周辺に膿が溜まると、膿が出口を作って口の外側に漏れるようになった状態です。今回は両側の奥歯が割れていて、露髄(歯髄が露出)していたため感染したことが原因と考えました。
左側だけできたのは、歯石で露髄部分がおおわれて、膿の出口がなくなったためです。右は歯石でおおわれていないので、まだそこまで進行していないことが予想されます。
また全体的に歯石が付着していて歯肉も腫れています。下あごの犬歯の後ろの歯が数本ありません。欠歯ですが、レントゲンで骨の中にないかチェックが必要です。
今回は術前の健康診断で高窒素血症(腎臓の数値が悪い状態)だったため、麻酔回数を抑えるために抜歯治療が選択されました。
歯科専用レントゲン撮影と歯科検査後に、全体の歯石を除去しました。その後、分割抜歯を行いました。上顎第四前臼歯は根が3本ある歯です。そのまま抜くことはできないので、人の親知らずのように分割して抜歯します。抜歯後は残っている汚れを掻きだしてきれいにします。抜歯したところは状況により縫合することもありますが、今回は縫合せずキレイにした状態で終了しました。
抜歯治療をしておよそ10~14日で傷のチェックを行います。口の中の傷は問題なく治癒しており、左目の下の傷も小さくなっています。ただ、ひっかいてしまったのか出血していたので、抗生剤を追加処方しました。
今回は奥歯が折れて、外歯瘻になってしまった愛犬を紹介しました。折れた歯を放置していると感染して膿などが溜まってしまい、今回のような症状が出てくることがあります。重度に進行してしまう前に、気づいたら早めの治療を受けるようにしてください。
早期発見には定期健診と、自宅での毎日のチェックが重要です。実際に折れてご自身で気づく方の多くは2~3日に1回以上歯磨きをしている方がおおい印象があります。少しずつでよいので、毎日のケアを行ってみてください。
東京都世田谷区 玉川3丁目15-13
EXPARK二子玉川 1階
電話番号:03-6447-9230
KINS WITH動物病院、院長の岡田純一です。当院では愛犬さん、愛猫さん、ご家族の抱えるトラブルに対し、症状をなくすことはもちろん、なるべく根本から解決することを目指しています。 高性能な機器を用いた安全で正確な処置はもちろん、常在菌に着目したアプローチや、お家での生活に対するアドバイスまで丁寧に対応致します。 もちろん手技の技術を向上させるための鍛錬も日々欠かさず行なっております。 愛犬さん、愛猫さんとご家族が元気いっぱいで幸せな時間をなるべく長く過ごすお手伝いができるよう、努めて参ります。よろしくお願い致します。